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ほいほい日記(しろたえ日記)

ほいほいには、「かけだし者」という意味があるらしい。いろんなところに首を突っ込み、かけだしていく人の覚え書き。

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幽ノ弐 申込み受付開始しました

※通販について 6/25現在はPDFという形でのみの頒布となります。幽ノ壱・弐 PDF版について諸連絡1【おしらせ】9ページ下段2行目の「輝」は「闇」 の間違いです。(ご指摘ありがとうございます!)題名 幽ノ弐(あおのに) A5/124p/700円/30×21二段組/ 本文インクジェット印刷 空色勾玉本 ちいさやメイン 申し込みはこちらから 表紙は前回よりつよい紙にしました。絹での和綴じ製本。字は「壱」よりやや大きめ...

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諸連絡1

5/2に入金してくださった方へ3日~5日までゆうちょ銀行のサービスがメンテナンスに入っています。入金確認メールをお送りするのは6日になりますが、ご了承ください。...

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幽ノ弐サンプル5 鳥の声

 午後の日差しが地に長く影をおとしている。渡殿を通り過ぎようとしていたところ、聞き慣れない鳥の声が聞こえてきて狭也は足を止めた。夏の鳥で、こんなに軽やかにたのしげに鳴くものがいたろうか。 汗を拭いながらその声に耳を澄ませた。「気に入った?」 ふいに鳥の声がやんで、笑みを含んだ声が落ちてきた。低いがあかるく澄んだ、若やかな声の持ち主は、太い枝のまたに足をかけていた。「稚羽矢。まあ、あなただったの」 ...

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幽ノ弐サンプル4 守人(もりびと)

 十五になったとき、父はこう言った。「あなたに御座をゆずろう。このときを待っていたよ」 冗談ではないかと隣に座った母をみると、静かにほほえんでいた。大王と呼ばれる父と、その嫡后である母は、二人並ぶとたいていこちらが驚いて開いた口がふさがらなくなるようなことを言い出すのだ。「なぜですか。父上はまだお若いのに」 父はふと庭を眺める目を戻して、かすかに笑った。「もう時を待つことはない。あなたは皆に慕われ...

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幽ノ弐サンプル3 花衣(はなごろも)

「はっきりとおっしゃってください」 きつくにらみつけられて、科戸王はため息を吐いた。逃げ足のはやさだけは、鳥彦に見習わねばならないらしい。浅葱色の衣を着込んだ狭也は、やや息をはずませ、初夏の日ざしに目を細めながら重ねて言った。「あの人を隠しているのはわかっているの。稚羽矢はどこです? あたしに合わせる顔がないとは、どういうことなのですか」 さりげなく体をずらしてまっすぐな視線を避けると、王は首を振...